2016年11月18日

ストーリー Waven bag

モンテソーリでは、手先を使う「おしごと」と呼ばれる、作業を、とても大切にしている。
ナノカも、機織りで、ポシェットをこしらえてきた。

ここ、しばらく、私は、講演会の原稿を書いていた。

書いていると、「あれも、伝えたいな」「これも、聞いてほしい」
と思うと同時に、「これは、言わないほうがいいのかな」と思い
筆を止めることも。

みんなが聞きたい 言葉を、探してしまう。

先日、宮崎駿が、テレビ番組で、
「あなたは、人の命の尊厳をどう思っています?」と
IT関係者に問いかけている場面を見た。
(インターネット上でも、論議になっていた)
違和感に対して、 はっきりと意見を言えることに、
羨ましさと尊敬を感じた。

「売れれば、正義」なのかとさえ思う、資本主義。
たくさん売れれば、たくさんのお金を生み出し、
たくさんの人の生活を支える。
多くの指示を集めたってわけだし、いいのかな、、、
でも、本当にそう?

頭のいいエンジニアが、数字やプログラムをいじって
人間を作り出して、コンピューターに情報をいれて、
動かしてみる。
なんか、できあがる。おもしろいかもしれない。
でも、大きな、何かが、そもそも、見落とされていた。

だけど、そんな風に、できあがってくるものは、増えたと思う。
早く、安く、たくさん、作らなきゃいけない。
そして、たくさん売らないと、会社が成り立たない。
5000人が深く感動してくれても、ダメなのだ。
10万人が、「いいじゃん、買っちゃおう」て思った方が、いいのだ。
買う方も、「おもしろければ、いいじゃん」と、安易な消費をする。

こうして、消費されるものが、世界の答えになっていく。
次の社会が、できあがっていく。

ちゃんと、道筋を持って、生きている人は、
どこを切っても、ちゃんとしたストーリーがある。
生み出すものにも、その人を感じさせる。
買うものにも、その人思いを、感じさせる。

ストーリーのある人生を。
スイッチで、なくなってしまう、情報ではなく、
深くて、紆余曲折をも、糧にして、
人が成長していく、冒険物語のような、そんな人生を、子供たちに。

その子供たちが、社会を作っていく。

電子メディアで、1日の何時間も潰してしまうのではなく、
しっかり作られた物語の世界を旅して、
心の中に、ストーリーをしっかり、作っていってほしい。
挫折しても、立ち上がる、あの主人公のように。
他の人とは違っても、輝いていた、変わり者の、あの主人公のように。

そんなことを、思いながら、原稿を書き終わりました。

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