原稿を打つナノカ She was typing the text |
久々に、一人で出て行った。
開放感。
一人の時間になれないことに、私もうんざりだが、ナノカもうんざりだったろう。
ナノカは、お手伝いもするし、ほとんどの事は自分でできるし、
大方の時間を本を読んで過ごしてるし、
とても、「ステイホーム」向きの人である。
それでも、この時間は、親子とも、それなりに疲れる。
人間は、社会動物。
いつも人に囲まれてる人だけに限らず、
私のように、家にこもって、黙々と作業することが多い、一匹狼な仕事の人も、
どこかで、社会と関わる事で、自分を自分にしているのだと実感した。
一緒にいる時間が長かったので、
ナノカの他の子への接し方や、集団の中での行動を見る機会があり、
いろんな発見があった。
家では、思慮深く、感受性が豊かで、優しい子なのだが、
外では、不器用で、集団での立ち位置がうまく取れず、
なかなか、気持ちが伝わってないのだろうなと感じた。
こちらが、ハラハラするほど、人付き合いの下手くそなナノカ。
それでも、やっぱり、人に会いたい。学校に行きたいと言う。
考えてみれば、「みんなに好かれる」は、一つの能力だけど、
すべての人の答えではない。
性格の曲がっていない小説家なんていないし、
オタクじゃない研究者も見たことがない。
それぞれの性格が、その職業なり、生き方に深く、携わってるものだ。
まだ、何者でもない子どもにとって、その特殊性や気質は、
まだポジティブに受け止めてもらえる理由が、なかなか存在しない。
学校とか、組織では、人とうまくやれる気質が、有効だ。
たまたま備わっていたら、人生前半戦は特にラッキーだなあと思う。
でも、今多少、うまくやれなくったって、
こんなに、興味深い中身を持ってるのだから、
それが、活きる場所に行けばいいのだよ。
そう、子ども達には教えてあげたい。
もうすぐ学校が始まったら、そのまんまでいいよ、ナノカかっこいいよ、
と言って、送り出したい。
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