2022年2月11日

オンラインでカードづくり Card making on line

ひさびさのオンライン。カードの作り方を、サンプル作品を使って、説明します。

 そのあと、みんな、それぞれ、制作しました。

 画面の中での交流にはなりましたが、日本じゅうに散らばった「創るの大好き!」な子ども達、大人たちが、一緒に作るので、盛り上がります。

 東京、愛知、長崎から、10組の参加でした。場所によっては、学校も閉鎖になったり、かなり行動制限も増えてきているとのこと。今後も、こんな風に、すこしでも、人の顔を見ながら、楽しい時間を過ごしていけたらと思います。

できあがりを送ってもらったものを、紹介します。

クマが、右にしっかり配置されて、それ以外の画面いっぱいのリボンががステキ!色の使い方も、ベースになった色画用紙と、クマやリボンに使った色がしっかり、分けて考えられていて、すごく見やすくて、あかるくて、かわいいですね。
かすれ具合が、なんとも言えないポケモンボール。ポケモンボールでありながら、アンディウォーホルのポスターみたいな、オールドアメリカンな雰囲気も漂ってます。Mのスタンプが、細身なのも、かっこいいです!

同じ型を使って、こんなにバリエーションゆたかに、それでいて、共通したかわいらしさを作れるのがすごいですね。作業がとても、クリーンにできていて、要素がしっかり見えます。楽しさが伝わってきますね!

こちらは、チューブ型の絵の具ではない水彩を使ったので、すこし、ちがった印象になっています。水彩のぼかしが、味わいになっていますね。鳥のひとみに、光を入れたことで、ぼんやりした印象の鳥が生き生きしていて、効果的です。

こちらは、3版も型を作って、刷りました、ポケモンボールです。厚めに刷ったのが、白のベースに合っているなあ、と思います。こっちのポケモンボールは、油絵っぽいですね。

よく見たら、これは、金のベース紙なのでしょうか?とても、シンプルなデザインながら、ムダがなくて、かっこいいですね。花をブルー、他をすべて赤、というのも、とても、オシャレな組み合わせです。ベースの紙も合わせて、違う色バージョンも考えたら、おもしろいですね。

黄緑のウサギちゃん?かな。黄緑にしたことで、リボンがとても、目立って、かわいくなりました。とても、いい選択ですね。この耳長のウサギ?トトロ?の形も、個性的で、かわいらしいです。

これも、ポケモンボールかな。2種類の技法を、大きさを変えて、おなじものを刷りました。黒のベース紙に映える色を、よく考えてあるな、と思います。ハードボイルドな感じで、いいですね。

2022年2月9日

晴読雨読 reading in the rain and in the sun

 

「雨の降る日って、本が読みたくなるんだよね。」

と、ナノカが言う。

「でも、晴れた、ポカポカした日も、本が読みたくなるんだよね。縁側で、本を読むの、サイコー。」

とも言う。 そして、

「4字熟語で、そういうのあったよね?」

というので、それは、晴耕雨読って、晴れてるときは、働くんだよ、と答えると、

「ふーん、じゃあ、わたしは、晴読雨読かあ。」

と続ける。うまいこと言う。

「あ、でもね。 晴れてる時、わたしは、散歩にすこし行きたいな。それで、人間を観察したい。それが、楽しい。」

「あのね、今日、クラスメートが遊具をめぐって、言い争いになったんだけど、そうなってる間に、全然違う子が、遊具で遊んでたんだ。そういうのって、すごい、おもしろくない?」

それが、観察したいおもしろいこと?ちょいと、悪趣味ではないかい?


 でも、ヒマがあり、本を読むことさえできたら、幸せだと言う人の話は、なかなかに、示唆があるなあ、と思った。

 ともすれば、達成しなくてはいけない課題に追われ、その先にしか、幸せな人生がないと思わされる社会。実際、人生の節目には、乗り越えるべき壁が立ちはだかる。しかし、運・不運、実力やその他もろもろの要素が重なって、結果が得られないことだってある。

 そういう時、生きていくだけの衣食住があれば、あとは、本と、読む時間があれば、幸せでいられる、という価値観があることも、覚えていたい。

2022年2月1日

カンコロの島紀行「聞け、島の子の声」Goto Article January

 



1月のカンコロの島紀行。高校生弁論大会について書きました。

 初めて、高校生の弁論を聞きました。自分の子どもが出場するわけでもなかったら、弁論なんて、聞く機会もなかなか、ないんじゃないでしょうか? 

 弁論は、人が一方的に話すのを聞くことになります。小学校の時の、校長先生の挨拶に始まり、卒業式の来賓の挨拶など、相当、話し上手な人でもない限り、人の話を一方的に聞くのはおしなべて退屈で、睡眠との闘いであった記憶しかありません。しかし、新上五島町の高校生弁論大会は、8人分、そして、教育長や女性部部長の話に至るまで、興味深く、しっかりと聞くことができました。

 人が話す時、それが、どれほど自分ごととして真剣に考えらえ、心からの言葉なのかで、こうも違うのかと思いました。(政治家のみなさんの言葉も、彼らの島を思う気持ちと同じぐらい、真剣に自分のことを話してくれたら、興味深く、聞けるのかもしれませんね)

 この弁論大会を見るために、朝から家族3人で船に乗り、日帰り特攻旅行で、最初は、付き合わせてゴメンという気分でしたが、相方も、ナノカも、衝撃を受けていました。

 自分の言葉で話すというのは、なかなか、勇気がいることです。それも、人生について、語るわけです。そのまっすぐさに、強さを見ました。

 わたし達は、このように恐れなく、まっすぐと、言葉を発せられるでしょうか?わたしは、できていません。大人の社会は、残念ながら、多くの言葉があちこちで、ふん詰まりになって、耳心地よく聞こえるけど、震えるような真剣さがない。そのことに、気づいた時間でもありました。

 高校生が、まっすぐな言葉を放ち、しっかりと受け止められる場として、この弁論大会があって、本当によかった。それを支えている人々にも、敬意を感じます。こういう場が、自分たちの町でもあったらいいなと思います。