2020年6月30日

カンコロの島紀行6月「海から見た長崎」Goto Article June


6月は、海の話を書きました。

かんころ餅の背景を追いかけるうちに、私はあることに気付きました。

今まで、本を読んで、「なるほどー」と思うことはあっても、
現地に出向いたり、生活してみないと実感しないことが、結構ある、ということです。

日本が島国で、海洋国家である、というのは、生まれてこのかた
何万回も聞いて、自分も口にして、なじんできた事実ではありますが、
今の発達した文明に守られていると、実感することは、難しいと思います。

ましてや、中部地区の海から遠く離れた陸地の新興住宅地で育ち、
東京の大学に行った私にとっては、長崎にやってくるまでは、
結局、文字知識としての「島国」だったのかな、と思います。

今、海に近づいて、島の人口減や衰退の歴史などを聞いたり、
漁業の現実を見たり、実際に船で離党を行き来したりすることは、
文字知識だけの自分の穴を埋める、「実感」を伴う体験だと感じます。

本当の意味で、「日本は島国」を感じている人は、どれぐらいいるのでしょう。

縄文時代や弥生時代などの遺跡に、遠い島からやってきた
痕跡を見たりすると、突然、自由自在に行き来した、力強い古代人が
大きく感じられたりもします。

様々な便利な機械、道具、システムの中で生きている私たちから見ると、
「不便だったろう」「世界が狭かったろう」
と想像したくなる、旧時代の生活ですが、
ダイナミックに移動していたことを知ると、
おおらかな、意外に自由な姿を思い浮かべることができて、
ロマンを感じてしまいます。

ぜひ、海側から、長崎県を見てみてほしいな、と思います。

アリストレス Ant stress she mentioned


アリストレスから、椅子での生活を余儀なくされるナノカ
ナノカが、金曜日、全身墨だらけで帰宅する。
自由書道のクラスを受けているらしい。
(大きい筆を使ったり、飛び跳ねながら、雨を書いたりするらしい、、、)

なぜ、その選択授業を選んだか聞くと、
「ストレス発散になるから」と言う。

「いや、奔放に生きる君に、ストレスがあるとは思えない」と返すと、
「あるよ、ストレス!アリストレス!」と声を上げた。

アリストレス、、、アリストテレスっぽい。

先日、ナノカの部屋に、アリが大量発生した。
最初は、ナノカのカバンのお菓子の空き袋の匂いかなんかだったかもしれないが、
その後、いくら清潔にしていても、アリは散歩に来るようになり、
いろんな部屋に発生するようになった。

以前は、マンションの13階に住んでいたので、
こうした虫問題には、無縁だった。
一軒家は、地面に近いから、虫の巣にも近い。

「アリが〜」と半狂乱になるナノカに、
「殺虫剤撒いてもいいけど、人間にも、有毒だからね」と言う。
こっちの問題を叩くと、あっちの問題につっかかる。

以前、かんころ餅について調べていて、 サツマイモの資料を何冊か読んだ。
そこに、サツマイモがいかに優秀な作物かという話と同時に、
稲作について書かれていた。

日本の土壌は、雨が、短い急流の河川を流れることで、つねに栄養不足。
さらに、水生作物の稲は、大量の窒素、リンを必要とするので、
今の収穫量は、投入される化学肥料があって、始めて可能なものである、という内容だった。

それまで、世界の農業は、無農薬で、無化学肥料であればいいのに、と思ってきたけど、世界の人口を(日本の食料自給率を)賄うカロリーを確保するには、自然農法だけでは、不可能なのだと、始めてリアルに考えるようになった。

とはいえ、化学肥料が大量投入されて、オタマジャクシやタニシが壊滅する田んぼを見ると疑問を感じる。現実的な解決策として、「必要最低限な量」「適正な時期」 などが研究されるべきだな、と考えるようになった。

ストイックな自然回帰だけでは、現代社会を変えることはできない。
大切なのは、現実に向き合って、正しい情報を集めること。
そこで、冷静な対話をすること。

それは、一人の人間では無理なので、役割分担がある。
私にも、私の役割が、どっかにあるはず。
信頼できそうな情報をもとに、問題を提起する、あたりだろうか。

ナノカは、どこの立ち位置を、取るのだろう?

アリストレスの名言「一軒家に住むことは、アリと住むことである」

2020年6月29日

7月のリトルアーティストなど

7月中のリトルアーティストのお知らせです。

7月4日(土)オンラインペン画初級 

10:00ー11:20

7月5日(日)リトルアーティスト「キュビズムフルーツ」

9:30ー11:30 西地区公民館

7月11日(土)

10:00−11:20 オンラインリトルアーティスト「印象派カバン」

13:30ー14:50 オンラインペン画中級

7月18日(土)カフェアーティスト

13:00ー15:00 カフェゆいまーる

となっています。材料を送付するもの(オンラインのもの)は、
3日前までにお申し込みください。






まなぶ Travel and study

口之津の資料館で、かんころ切りの道具を発見
先日、久しぶりに旅行した。
大雨の中、夜、雲仙の宿に着き、温泉を楽しんだ。

次の日。
雨で、山も登れないし、海も入れないし、川でも遊べない。
そんな中、島原半島で、何をしようか。
すると、ナノカが地図を指差し、「この縄文なんとかが見たい」と言う。
「原山ドルメン」というところだ。
https://himawari-kankou.jp/learn/000574.php

ドルメン、とは、巨石を乗せた墓石のことで、世界的に見られる遺跡のことを言う。
原山ドルメンは、へんてつのない農道の先に、ポツンとあった。
草原から、蛇が鎌首を持ち上げて、歓迎してくれるのみの、寂しい場所だったが、縄文遺跡としては、かなり重要なもの。
歴史でも習う「窟葬」や「甕棺」などが見つかっている。

次に向かったのは、口之津の資料館。
取材もしてしまおうという欲が出た私が、「セミナリヨの資料が見たい」と言いだしたからだ。
石炭の輸出港としての資料などを、ナノカも、熱心に見ていた。

最後に「がまだすドーム」に寄った。
ボルダリングなどができる遊び場は、人数制限しており入れず、火山体験館の方を回ることに。
資料ばっかり見ていた旅行だった。

親の興味に引っ張られて、勉強会や資料館を連れまわされて育ったナノカ。
やや、こじらせ始めていることに、親の責任を感じる。
でも、知識があった方が、遊びも豊かになるのだろう。


金曜日、友達と公園に行って、砂場で突然、「山城」を作り始めた。
土塁を積み、堀を2重にして、山を利用して北の守りを固めた。
薄く高い壁を、防御のために、必死で作る。堀の外には、落とし穴を何個も作る。
土塀に「嵐」の家紋を彫り込む。
歴史の知識が、砂遊びを複雑に、拡げてくれる。

「まなぶ」は、「あそぶ」の材料なのだな、と思った。

2020年6月22日

宝箱から、お宝 Handmade box and medal

ナノカは、昔から、自分の誕生日に、私にプレゼントをくれる。
折り紙だったり、カードだったりと、手でこさえた、何かをくれるのだ。

今年は、学校で作った「宝箱」をくれた。
ちゃんと寸法を測り、箱の形をしているし、
蝶番も留も、適切に、取り付けられている。
なかなか、やるなあ、と思って、中を見ると、、、
中から、「世界一 すごいママ」というメダルが出てきた。
生まれて初めて、電気糸鋸にチャレンジしたらしい。

いろんな個がある。

美大にいた時、この世には、才能の世界というものが存在すると思った。
クラスメートに、コミュニケーションを取るのもやっとの、日常生活もままならない男の子がいたが、絵を描くときだけ、憑き物に動かされるようにしていた。
作品の良し悪しは、判断に迷ったけど、その姿にぞっとしたのは覚えている。
ここからしか生まれないものの中に、本物があるんだろう。

アーティストって、うす皮一枚、あっち側に行ってる人たちのことだ。
それが、その人たちにとって、幸せなのか、どうか、わからないが。

アートに限らず、そういった、シャープな才能を持つ子は、時々いる。
頭が切れて、圧倒的な集中力を保ち、探究心がある。
なにかを成し遂げるためには、必要な個性だ。
社会を変えたり、大きな発見をする可能性を、彼らは秘めている。

いろいろな個を見てきた大人から見ると、
ナノカは、もう少しソフトだな、と感じる。

ただ、感受性がひたすら強い。人の気持ちを、自分のことのように感じる。
違う立場の人や、社会の違う面が見える。
そして、どんな時も、一番大切なものを、半分、私や大切な友達に分けてくれる。

通知表に、「思いやり」という欄はない。
子が生まれた時、どの親も「やさしい子になってほしい」と思うけれど、
その「やさしさ」を評価したり、振り返ることがないので、
社会の中では、いつしか、軽視されていく気がする。
「思いやり」があったら、1芸入試で、大学入れる、とかないもんね。

なににせよ、親が、それを見失っては、いけない。

いつも、あなたのやさしさに、頭が下がる。
9歳の誕生日、おめでとう。

2020年6月21日

9歳のティアラ Tiara for 9 year birthday

ナノカ、9歳になりました。

金曜日、学校の友達に来てもらってパーティ。日曜日、親友に来てもらってパーティ。と、2つのパーティーをすることになりました。
2つパーティーの支度は、まあまあ、大変。

2つのパーティーで違ったメニューを出し、
2種類のケーキを焼きました。
特別な料理はできなかったけど、ナノカは、とっても喜んでいました。
パーチーガールなのね。

制作する時間がなかなかできなかったけど、毎年、恒例のティアラも、
合間時間を使い、1時間ほどかけて、ギリギリに仕上げました。
「こうばるの生き物」です。
大慌てで、ペインティング、そして、カット。
正面
左サイド
右サイド
9のチーズケーキ。クッキーを作る時間はなかった。また、後日。
リボンとか、お姫様とか、お花とか、ナノカが注文してくる、かわいらしいティアラを作るのが楽しみだったけど、段々とブリブリした好みが消えていき、とうとう、今年は、生き物に。
最初、オタマジャクシとカエル、と言われた時に、
「グロい方向に、一気にシフトか、、、」と思ったけど、
「こうばるの生き物」という、ざっくりしたテーマに変更になったので、
色の明るいものを選んで、制作した。

時間が限られてる中で、とりあえず、毎年のことをしてあげられて、ホッとした。
そして、今年も、ちゃんと、かぶってくれた。
こうした習慣を、ナノカ自身が大切に思っているんだな、と思う。

そして、パパからは、本のプレゼント、
ママからは、バレエとミュージカルのチケットをプレゼントしました。
いろいろな事が停止した数ヶ月。今は、生の舞台の素晴らしさを
かみしめたい。

誕生日を、「たのしかった」「サイコーにしあわせ」と言った。
年に一度のことだもの。そう思えることは、いいことだろう。

2020年6月17日

博物学 Draw the creatures



学校が終わって、家に帰って食事をしてから、三味線サークルに行く。

3回目にして、「さくら、さくら」を弾ききることができた。
「子どもは、覚えがはやいなあ」
と褒められて、かなり、いい気分のナノカ。


終わって家に帰ると、畑に芋をさして、草とり。
それから、お風呂。本を読みたいがために、バタバタ。
「学校、いいんだけど、なんか余裕がなくなるよね」
と、少し休みだった時の、のんびりが懐かしそう。

社会活動ができず、人との接触もなく、
物足りなかった3ヶ月だったけど、「ヒマ」というのは、
何事にも代えがたい時間だとも、感じる。

ナノカが3ヶ月の間にやった事は、様々だが、
私が関与しないで、勝手に、ハマっていたことの一つに、
「図鑑を写す」
というのが、あった。

色鉛筆を使って、せっせと、いいと思った動物を描き写す。

よく、マニアな男の子とかが、電車とか、キャラクターとか、
虫とかを、ものすごい数、描き写しているのを見かけるが、
ナノカには、そういう性質はなかったので、ほう、と思った。

思えば、なにかを描き写すというのは、結構、難しい。
紙の中に収めるのも難しいし、全体のバランスを取るのとか、
目と手の連携がうまく行ってないと、できない。
 「これも、また成長だな」と思った。

三度の飯より動物が好きな子に比べると、それほどでも、になるかもしれないが、
ナノカは、それなりに動物が好きだ。
そして、今年の誕生日のティアラのテーマを聞くと、

1、「オタマジャクシとカエル」
2、「やっぱり、タカ。フクロウでもいいや。強そうな鳥」
3、「ていうか、カワセミでもいいよ。野鳥いっぱい」
4、「いやいや、こうばるの生き物にしよう。ドジョウも入れてね」

となった。1、の時は、さすがに、ちょっと気持ち悪いんじゃないかなあ、と思ったが、
まあ、4の「生き物バンザイ」ティアラなら、頑張って作るしかないか。

お姫様とか、リボンとか、お花とかの時代は終わってしまったのかな。

2020年6月15日

8歳の手習い Shamisen lesson

約9年前、湿気が立ち込める、梅雨のムンムンしたこの季節に、
ナノカは生まれた。

その時、助産師さんの一人がナノカの手を見て、
「あら、きれいな長い指。楽器をやらせるといいよ。三味線とか。」
と言った。
三味線。生まれたての赤ちゃんに、勧めるものだろうか。

しかし、ナノカが物心ついて、最初にやりたがった楽器は、ヴァイオリンだった。
2歳児にヴァイオリンなんて、どうしたものか。高そうだし。
そう思い、ピアノを勧めると、
「まず、ピアノ習って、次にヴァイオリンする」
と、引き下がった。

4歳から習ったピアノだが、思うように動かない指に苛立ったのか、
引っ越しと同時に、7歳の時に一度、やめてしまった。
半年ほどの期間をあけて、再び、弾き始めはしたが、
音楽そのものは好きだけど、ピアノを極めたいとの気持ちはなさそうだ。

今、楽しく弾けている様子を見ると、音楽との距離感を、無理やり縮めるのも
また、違うのかなと感じた。
続ける中でしか、喜びは生まれないのだし、楽器は、空気のよ
うにいられるぐらいが、その子にとっての正しい距離なのかもしれない。

そんな中、ジュニアオーケストラに入れる年齢になり、
ヴァイオリンをしたいと、また言い出す。
この人が言うたびに、なんとか叶えてやりたいと奔走してしまうが、
今までの経緯から考えると、気ままに、気軽に発言してるようにも思える。
どうすべきか、、、

そんな中、コロナ。
ジュニアオーケストラの募集は中止となった。
まあ、あれもこれもして、佐世保に週に何度も通うのもキツイだろうし、
これでよかったのかも。

そんな時、ふと東彼杵町のスポーツサークルの中に、なぜか三味線があるのを見つける。
三味線、、、よみがえる助産師さんの言葉。

ナノカに「ヴァイオリンじゃなくて、三味線ってどう思う?」
と聞くと、どういうの?と聞くので、
Youtubeで、志村けんの三味線演奏を見せた。
「すごい!やりたい!」

これもまた、気ままな感じがするが、なにせ、格安、家近、楽器貸出。
行ってみることにしてみた。

そうして、ナノカは、中高年100%の三味線サークルの新たなメンバーになった。

小学生のナノカにとって、三味線の大変さは、長いこと、重いこと、だ。
端っこまで手は届かないし、すぐに、重さでヘトヘトになる。
私は、黒子のように後ろにひっついて、3分おきに、支えに入る状態。

でも、横で聞いていて、「これは、おもしろい楽器だな」と思った。
メロディラインと、拍の両方を、演奏しながら、さらに歌を歌うのだ。
独特のリズム。

指が動かなくて、イライラするという事はなさそう。
これって、楽器の性質の違いなんだろうか。

さまざまな、日本の文化と並走してきた楽器。
長唄、日舞、お囃子、 落語、
渋い君には、向いているかもしれない。

9歳を目前に、新しい楽器を始めたナノカ。
10歳の誕生日には、三味線を手に入れたいと言い出した。
さてはて、1年、がんばれるかな?

2020年6月10日

あおむし子の旅立ち Fly to the freedom

朝起きると、あおむし子は、立派な蝶になっていた。
あおむし時代の3割引サイズのサナギで、1週間過ごした後のことだ。
羽を乾かしてる間、観察する
今朝、気づくと、蝶がいた。

あおむし子は、やや微妙なサナギのなり方をしていたので、
「もしかして、羽化できないかもなあ」と、思いながら、窓辺に置かれていた。
なので、羽化を今日か今日かと待ち望むことなく、やや放置されてきたが、
あっさりと、蝶になった。
それも、文句なしに美しいアゲハだ。

羽化の瞬間は見れなかったけど、気付いた時はまだ飛び立つ準備中だったので、
サナギの脱ぎからの横に汁がついてるのとか、
口を丸めたり、のばしたりして、練習してるのとかを
のんびりと観察できた。登校前のバタバタの時間を、全部使って。

「感動した」「また、来年も、育てたいなあ」
と言うナノカ。
「でもさ、レモンの木、また食べられたら、存続の危機だよね」
と私が言うと、少し考えて、
「やっぱり、つぶそうか」
と答えた。

意外にリアリストのナノカ。
ふと、都会で先日起こった、シカの保護署名のことを思い出した。

農家や自然保護観察の観点からいくと、困り者のシカやイノシシ。
農村では、まさに生活をかけての、野生と人間の真剣勝負が繰り広げらえている。

一方で、シカやイノシシは生き物として、かわいい。
都会に迷い込んだそれらの動物は、「殺すなんて、かわいそう!」と声が上がる。
立場が違うから、見えない部分があり、感情を動かされるのもわかる。

そういう意味で、こうやって自然に触れながら、農作物を育て、社会問題に触れる事は、
さまざまなか感情を体験する事になる。ナノカは、その中で、自分なりの結論を出したのだ。この結論は、なかなか貴重なことなのだとも思った。

とかく、保護活動や、政治運動は、極端になりやすい。
でも、コロナの件でも思ったけど、人が生きていく社会が
経済で動いている以上、ビジネス的な観点も必要である。
いろいろな立場の人間と話し合うためにも、客観的なデータや専門家にしか
できない分析に耳を傾けることも必要。

私は、自然保護活動に勤しむ人々は、非常にリアリストだと知っている。
データを集めて、行政と渡り合い、同時に、非常に地味な観察会で理解者を増やす。
その行動を、尊敬している。

パタパタと飛んでいくあおむし子に、二人で、
「蜘蛛の巣にひっかかるなよー」と声をかけて、見送った。

君は、鳥に見つかったり、トカゲに狙われたり、さまざまな生き残りをかけて、
これからの生命を全うして、次世代に命をつなげるか、がんばるのだろう。

そして、私は、3000円したレモンの苗を、丸裸にされないために、
「そこそこの、蝶々とのおつきあい」を模索するわけだ。
命をかける蝶と、私の趣味的なレモンとの関係じゃ、割に合わないかもしれないけど。

2020年6月8日

リトルアーティスト「うみをかこう」Art Class



今日の海の色は、光にかなり反射して、とてもうすい色をしていました。その淡さと色味と光をよく感じ取っています。また、強い松の木がいいアクセントになっています。
5歳の女の子。外でパパと絵を描く事がうれしくて、大興奮。海をいろいろな色で塗って、風の模様を描き入れました。魚やアリエルも描き込んで、とっても自由な海になりました。
こちらは、とてもグラフィックな海の風景画。石や光のキラキラに注目して、1枚をデザインしました。意外に、線画で、白黒で仕上げてもおもしろかったかも!
石と光の反射を、大きさや色を変えて描いて、シンプルな構図なのに、とても、おもしろい作品にしました。少し曲がった松が、また、かわいらしい登場人物みたいですね。
色や光を自分の表現で表すことにチャレンジして、最後まで、仕上げることができました。クリムトの風景画のように、地面、海、空、木、それぞれが色の粒のようで、とても、美しい1枚です。
ビッグさんの作品。風の波紋に注目した1枚目と、トーンの全体的なバランスに注目した2枚目(娘ちゃんのコラボ入り)。2枚目では、あえて白く抜いて、引き算の水彩で空間を描き出そうとしています。

海を目の前にして、テンションが上がってしまい、ずっとカニと遊んでた女の子。カニをきれいな貝に入れた「カニマンション」を、スケッチしました。ツートンの貝が、かわいい!この貝がはいった、楽しい海の風景画も描きました。波も山もゆらゆらして、楽しいね。
中学に上がり、久々に来てくれました。中間色をいっぱい使って、油絵のように塗り重ねていきました。今まで、繊細な線画に淡い色彩で描くことが多かったのですが、新しい描き方にチャレンジして、楽しんでいる様子に、変化や成長を感じて、こちらもジーンときました。
久々のリトルアーティスト。
気温が上がっていく中、風と木陰のおかげで、無事、屋外スケッチをすることができました。季節的に、屋外に出るのはギリギリだったかな、と思うと、やれてよかったです。

外で絵を描く機会は、なかなか、ないかと思います。
そして、1枚の絵をそこで、仕上げるのは、実際、とても難しい。
画家も、だいたいの場合、小さなスケッチに情報を集めて、家で制作します。

なので、2時間程で、どれぐらい描けるかな、と思いましたが、
思いの外、集中して、みんな、海という難しいテーマに取り組んで、
仕上げることができました。

「きれいだな」と思って、写真に撮って、あれ?とガッカリすることはないですか?
写真は、そこにある視覚的な情報を、データとして記録はしてくれるのですが、
光や色というものを、人は、意外と主観的に受け取っているので、
写真と、自分の目の間には、ギャップがあります。

なので、外で自然を見て描く体験をしてもらいたいなあ、と常々思っていました。

色が、光が、一刻一刻と変化して、それを捉えようとしても、捉えきれない、もどかしさ。それ自体が、多くの画家に絵を描かせてきた、原動力。
みんなも、同じ思いを、できたかな?

オンラインペン画講座初級





オンラインで、ペン画講座初級もやってみました。

ペン画を体験するためのキットを送って、実際にやってもらう形だったのですが、
速達で送ったキットが、時間までに届かない人が続出。
もう少し、時間的な余裕を持って、開催すべきだったなあ、と大反省です。

でも、それぞれがプリントアウトして、なんとか時間通りにスタート。
年齢も、住所もバラバラの人が、一斉に同じ作業をしていて、
なんだか、微笑ましいなあ、とこちらから見ていて、思いました。

ペン画は、超アナログで、古い古い技法なのだけど、
だからこそ、今、みんなでコリコリしていると、
なぜか、心が落ち着くのかなあ、と思ったりします。
カフェアーティストで、みんなでペン画をやる時にも、同じことを思います。

また、やれたらなあと思います。

オンラインリトルアーティスト「しろとくろと、そのあいだのいろ」第2弾

光のよう

富士山
浜辺
赤ちゃん
草原(ウサギとライオンがいる風景)
温泉(黒湯と水風呂)
雪の日(吹雪)
オンラインで、墨絵の第2弾をしました。

「墨汁」という画材は、とても、子ども達を刺激してくれます。
色がない世界にもかかわらず、いや、むしろ、ないから、
描きたいもの、に集中できるのかと思います。

そして、物語が溢れ出てきます。
色がない分、すこし、現実から離れるのかな?
不思議な生き物、思い出、そこを行き来する自分や家族。
とても、不思議な世界が飛び出してきます。

黒の強さ、淡い色の優しさ、細い線のかたさ、にじみのおもしろさ、
それと出会った時の、目の輝き。
こちらから、子ども達のうれしそうな顔が正面から見えます。

いいものを、見させてもらいました。

2020年6月4日

毎日新聞カンコロの島紀行「かんころ餅キット」Goto Article May


カンコロの島紀行5月号です。
「手作りかんころ餅」のキットで、かんころ餅を作った体験ルポになっています。

この数ヶ月、経営者の方々は、それぞれ大きな変化があったと思います。
私も自営なので、仕事の環境に変化はありました。
でも、人を雇用していたり、観光・飲食などに関わる仕事などの打撃は、
より大きいだろうと想像できます。

その中で、
「移動販売車をやってみたよ」「テイクアウト始めました!」「オンライン、やってみます」
などの知らせを聞くと、時代に合わせて頭をひねり、試行錯誤をしている姿に、こちらも励まされる思いでいました。

ゴールデンウィーク明け、草加家の高木さんが、商品サンプルを持って、話に来てくれました。
その時、空港や道の駅などの閉鎖で、8割の売り場を失ったことを聞きました。
観光業や、開店できないレストランでなくとも、影響を受けた業種の裾野がいかに広かったか、初めて実感しました。

それでも、経営者の方にお会いすると、みなさん「大変。でも、がんばってるよー」と
明るい声を出されます。「落ち込んでいたくない。強く、生き残りたい」との意志を感じます。

実際、時代は変わりました。

今、求められているものは、何なのか?
今後、求められるものは、何なのか?

経営者なら、必ず、考えることだと思います。苦境であれば、あるほど。

 その中で、草加家がたどり着いた答えは、
「楽しい時間」「家族の団らん」「伝統の味」
だったのでしょう。

私も、これからの時代とともに、何をできるのか、考えていきたいです。