2023年3月22日

物理ですか、、、Physics?

先週末は、娘のジュニアドクターの閉校式だった。

送迎後、わたしは大学構内をぶらぶら歩いていて、掲示板に公開講座のチラシを見かけた。去年、この講座を受けたのが、娘が大学なるものに足を踏み入れた最初だった。

あの時、なぜ大学へ連れて行こうと思ったかと言えば、「勉強しなさい」と言いたくなかったからだ。

その一方で、学ぶことは世界を広げてくれると思うので、自分から選んでくれるといいな、と思っていた。下心はあるが、強制はしたくない。好きな相手に、うまいこと告らせたい、みたいな感じであろうか。

薬草の公開講座では、親子二人で講義を聞き、薬草園を見学した。芥子の実に傷をつけて、アヘンの原料も見せてもらった。キャンパスの雰囲気にすっかりいい気分になった娘は、「また、来たい!」と言った。「ここへ戻って来たいなら、基礎的な勉強を、身につけておく必要があるんだよ」と言うと、「うん!ガンバル!」と答えた。作戦は、大成功に終わった。

その後、県内の小・中学生全員にジュニアドクターの案内が配られた。希望した小学生が大学に通えるなんて、素晴らしい制度だ。思えば、大学は研究をする機関だから、研究をしたい人が、いつでも、行けばいいのだ。そのことを知るだけでも、小学生が大学に遊びに行く価値があると思う。

半年ほどの受講期間を終え、物理の先生から、次年度マスターコースの研究テーマも提示された。 

物理って、あの物理?

わたしは、高校の時の壊滅的な自分の物理のテストのことを思い出した。1時間、なにも書くことがなくヒマですらあったテストは、あれっきり。人生最悪だった。そんなの小学生が取り組むなんて、大丈夫?わたしも、サポートする自信が全くない。

とりあえず、科学館の売店で物理の本を買ってみた。読んでみると、、、ん、おもしろい?物理は、世の中のすべてを、数字を使って説明してくれるものだった。

本をざっと読んで、わたしは物理の楽しさを知らないまま、生きてきたのかもしれないと思った。高校生で出会った教科としての難解さに、苦手意識を持ち、その後の人生を、物理と無縁で進んできてしまった。小学生ぐらいで、世界の不思議を説明するものとして物理と出会った方が、よいのかもしれない。