2010年8月9日

summer postcards 暑中お見舞いはがき

最近、時代の流れがはやくなったなあ、と感じる。購入したパソコンは、数年のうちに、対応する機器やソフトがなくなっていき、コンピューター技術も、数ヶ月単位でどんどん更新され、5年後には全く役に立たなくなる。最新の機能をいっぱいにつけた薄型の携帯電話が店に並んでいるのを見ると、気が遠くなる。移動中にテレビなんて、本当に見なくちゃいけないんだろうか?これだけの進化とスピードを、みんなが望んでいるのだろうか?年齢が上がって、自分が時代についていけないだけとは、言えないと思う。この加速した変化が、人の幸福感や生活すらおびやかしてる気がする。普通の人間が普通に暮らし、身につけてきた技術が、あまりの変化の早さに、更新し切れなくて、すぐに評価されないようになるなら、スピードに乗り遅れそうになった瞬間、人は今生きている意味すら、見失ってしまう。
「スローライフ」とか「スローフード」、「ロハス」とか、時間をかけて、生活を楽しみ、ものや精神性を大事にして、生きる実感を感じようというアクションが、目立つようになったのも、人が、バランスを取ろうとしているのかなあ、と思う。
The things has changed much faster recently. New PC won't work with latest software and tools in a few years. Programs updated every few months and knowledge discarded in 5 years. I feel tired just looking at thousands of latest cellphones in the shop. Do we really have to watch TV in the train? Does everybody want this change and development? I am not only one to find difficulty to catch up with the time. This fast change gives people not only happiness. Actually they disturb people to have vision of life. How can we concrete the life plan since all the experiences does not make sense in a few years?
"Slow life" "Slow food" "Lohas" is now fashion in the media. Those actions are reaction against the fast time change.

メールが普及してから、手紙を書く機会が減った。年末年始の風物詩であった年賀状も売り上げが落ちている。メールで「おめでと!」と送ってしまえば、安く早く気軽に済ませてしまえる。そういえば、ちょっと前の恋愛小説を読んで、びっくりした事がある。個人電話すらない寮生活で、手紙で約束の日時を決めていて、行き違いがあり、それを長々と行き来する手紙でけんかと言い訳をくり返していた。ひとつ誤解を解くのにどれだけの時間がかかってるの?と呆れた。でも、もしかしたら、その時間こそが、若い二人を冷静に立ち返らせる時間でもあったのかもしれない。今は、告白も、別れも、メール一通で済まされる事も多くなった。便利で安くて、スピーディーで、あとくされのない、メール。でも、そのスピーディーなやり取りは、荒っぽく、短絡的な結論に陥りやすい。案外、メールのやり取りで、別れにつながったケースも多いのではないだろうか?
いつしか、私も、普段のほとんどの連絡手段はメールになってしまっている。それでも、自筆で書かれた手紙は、やっぱり別格だな、と思う。ポストを開けて見つけた時の、わくわく感。手に持った質感。達筆だったり、きまじめだったりする、人間性の出た文字。ハガキを選んでくれるのに使った時間と気配り。飾ったり、ノートにはさんで隠したりーそこには、「見えるドラマ」がある。そういえば、アメリカでは、eメールに対して、普通の郵便を「snail mail」(かたつむりメール)と呼ぶ。アーノルドローベルの「おてがみ」という話を思い起こさせて、やさしい気持ちになる。
たまには、おいしいお茶を入れて、短い一言でいいから、大事な人にハガキを送る時間もいい。普段がメールだからこそ、特別な時間になる。そんな風に、「一言、送りたいな」て思ってもらえたら、とポストカードを作ってみた。暑中お見舞いハガキとして提供するには、ちょっと遅くなってしまったけど、この後、秋のカードと、クリスマスカードを作る予定。
After e-mail became poplar, we rarely correspond the letters each other. Instead of sending the card, you can just say, "Happy new year!" by email. It is fast, cheap and handy. I read novels written just decades ago and got so surprised. At that time, young couple had no access to e-mail or phone, and they set up the date through the letters. Sometimes they made misunderstandings. They argued in each letters. How much time did they take for those conversation? However, that gave the young couple time to think over and get calm. E-mail is fast and convenient to explain what happens, but sometimes brings impatient conclusion by short-time reaction.
I use email everyday contact. Still I have some special emotion about mailing. The excitement when I found it in the post, the feeling of the paper, characteristic handwriting of the senders, the time and heart that the sender spent to choose the card or papers, and visual drama afterwards-put on the refrigerator or hide in the diary, all of those are precious. In US, people called it "snail mail" compared with email. That name reminds me the story by Arnold Robel and gives me happy feelings.
Since we use always email, the snail mail has much special meanings now. To make a cup of tea and put some postcards on table and write down for short message to friends will be great time for everybody. Wishing that, I designed postcards. It is about summer and too late to sell, but I will make fall seasons card and Christmas card after this.
ちなみに、暑中お見舞い申し上げます、は梅雨明けから立秋(今年は8月7日)まで、それ以降は、残暑お見舞い申し上げます、になるそうです。

2 件のコメント:

Unknown さんのコメント...

日本に帰ったら、どんなんなってるんだろう?と想像してみました。一年前に、帰国した友人は、”日本の携帯って凄いぞ”って言ってたのを思い出します。彼は、一年の滞在だったのですが、”使い方が全く分からん”って言ってました。浦島太郎になるんでしょうね~。

スローライフ、スローフード、ロハス。いちいち名前まで付けてないと実践できない世の中のほうが、僕は寂しいですね。

久しぶりに家族にハガキでも書いてみようと思いました。

にしむらかえ Kae Nishimura さんのコメント...

剛さん

私も数年の海外生活の後、日本に帰った時、「すごいな」て思った部分と、「相変わらずだな」て思った部分がありました。携帯電話は、訳がわからない、のほうです。「らくらくフォン」と言われる、年配者向けのものが、まともに見えるぐらい。

そうですね。言葉を声高に言わなきゃいけない=普通にはできてない、ですもんね。それも、それを叫んでいるメディア自体は、数年前には、派手な生活をあおっていた。時代に乗ったものが、お金になる、て考えてるのだとしたら、うすっぺらいなあ、という印象がしちゃいます。おばあちゃん世代なんて、昔から、スローフードでスローライフで、エコでしたもんね。

ご家族にハガキ!すてきですね。私は、いつも恩師に旅先から絵葉書をもらうのですが、すごい特別な気持ちになります。郵便局のまわしものではないのですが、国を超えて1枚の紙が旅をしてるって、ロマンチックだと思うんですよねえ。