わたしは、文章を書くことを生業にしてるぐらいだから、それなりに、やさぐれてる。さまざまな場所を渡り歩いて、苦労しているうちに、人と上手に距離を取りながら、なんとなく、うまくやる方法を身につけてきた。身の安全を確保しながら、世の中を観察して、たたき斬るのが、仕事だと思っている(ちょっと、いやなヤツ)。
ナノカは、わたしに、似てない。
とにかく、まっすぐだ。飾りもなにもない。ただ、ひたすらに、等身大の自分で、人に向かっていく。
ナノカは、相方に似ている。 相方は、誰も知らない朝に、会社の掃除をするようなタイプだ。代車で来た車を、掃除して、返す。裏がない。よく思われたいとか、評価を上げてやろうとかの考えがなく、いろんな計算ができてない。
ナノカは、無愛想で、ぶっきらぼうなので、一見、親切に見えない。でも、小さな子や、困ってる子には、必ず、手を差し伸べる。自分の一番、好きなものを、半分、人にあげる。正しい秩序を守るために、不正に対して、はっきり意見を言う。
わたしは、この人たちと暮らして、まっすぐな人といるのは、なんて、気持ちのよいことだろうと思った。正義が行われる場所には、よい空気が流れる。
まっすぐ公正明大である、ということは、年齢とか、立場とか、関係ない。9歳のナノカが、大人より、正しいということは、ちょくちょく、起こる。こういう事って、いろんなところで、起きているんだろう。
日本中で、まっすぐが、力で、曲げられようとして、曲げられないまっすぐが、キシキシと音を立てて、悲鳴を上げているんじゃないだろうか。
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