2018年3月23日

保育最終日 last day

保育園に行く布バックを手に。カバンに本人が入りそう。
作ったものは、全部、首に。こっちの袋は5年使ったね。
今では、自分で考えて、紙を選び、切り、貼り、ものを作ることができ、
お友達に、自分の言葉で、手紙を書くことができます。
今日3月23日をもって、ナノカの登園生活は、終わりを告げます。

たまご、みたいだった、歩くのがやっとの、小さな人が、
おっぱいを卒業し、オムツを卒業し、宇宙語を卒業し、
象形文字がいつしか通じる文字になり、顔らしき絵を描き始めたと思ったら、
手が生え、足が生え、そして、5頭身ぐらいの人を描くようになりました。

人には、それぞれ、生まれながらに、性格があって、
それが、ぱっと見、とても、つきあいにくいことは、
小さな人の中にも、あります。

うれしいのに、うれしいと言えないこと。
朝のあいさつを、絶対に、しないこと。 
失敗する前から、失敗するのを想像して、泣いてしまうこと。

そんな、おつきあいが難しい部分を、
「ナノカちゃんらしいや」と、笑って、認めてもらってきました。

おかげで、
小さな声で、たまに、勇気を出して、あいさつをするようになり、 
泣く回数も、ぐっと、減りました。

まだ、元気なあいさつ、いつも笑顔、ではありません。
でも、それが、すべての子の、答えじゃない。 

思い出すのは、園庭で、小さな女の子たちが集まって、
砂でケーキを作っていたことです。
とちゅうで、だれかが、先生たちが丹精を込めて
植えた花壇の花を、ちぎって、ケーキに飾ってしまいます。 
すると、すこし、タガが外れて、何個かの花が、もぎとられてしまう。

でも、根こそぎは、取らないんですよね。
そして、先生も、ある程度は、見過ごしてくれる。
あんまりに、かわいいから、ちょっとだけ、取ってしまう。
でも、心のどこかに、「これは、ダメだなあ」ていう良心のささやきもある。

ささやかな花に、彩られたケーキを、「ほら」と見せられ、
お母さん達は苦笑い。
これ、でも、もう年長さんになると、しないんです。
ある年齢の、かわいいなあ、と、ダメかなあ、のはざまを
ゆれる時期にだけ、起きるんですよね。

春の小さな楽園だと思いました。

小さな椅子、小さな机、そこに腰をかけ、先生とおしゃべりしながら、
先生のお手伝いをする姿。
小さいサイズで、立派に、役に立っている。
「できるよ」「やってあげるよ」で、あふれた心。

世界中にいろんな価値観が、うずまいています。
その時代時代で、求められることがあります。
それと、合わなくて、心や体が、ついていかなくなることも、あるでしょう。

でも、ちいさな心が、優しさを持っていたこと。
誇りを持っていたこと。隣の子を思いやり、できないお友達を手伝い、
同じことを繰り返し挑戦して、克服したこと。我慢したこと。
他のお友達の良さを認めたこと。ひとつのものを、シェアしたこと。
それは、変わらない事実。

わたしも、その姿を忘れないよう、娘を見守っていきたいです。

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