2020年6月22日

宝箱から、お宝 Handmade box and medal

ナノカは、昔から、自分の誕生日に、私にプレゼントをくれる。
折り紙だったり、カードだったりと、手でこさえた、何かをくれるのだ。

今年は、学校で作った「宝箱」をくれた。
ちゃんと寸法を測り、箱の形をしているし、
蝶番も留も、適切に、取り付けられている。
なかなか、やるなあ、と思って、中を見ると、、、
中から、「世界一 すごいママ」というメダルが出てきた。
生まれて初めて、電気糸鋸にチャレンジしたらしい。

いろんな個がある。

美大にいた時、この世には、才能の世界というものが存在すると思った。
クラスメートに、コミュニケーションを取るのもやっとの、日常生活もままならない男の子がいたが、絵を描くときだけ、憑き物に動かされるようにしていた。
作品の良し悪しは、判断に迷ったけど、その姿にぞっとしたのは覚えている。
ここからしか生まれないものの中に、本物があるんだろう。

アーティストって、うす皮一枚、あっち側に行ってる人たちのことだ。
それが、その人たちにとって、幸せなのか、どうか、わからないが。

アートに限らず、そういった、シャープな才能を持つ子は、時々いる。
頭が切れて、圧倒的な集中力を保ち、探究心がある。
なにかを成し遂げるためには、必要な個性だ。
社会を変えたり、大きな発見をする可能性を、彼らは秘めている。

いろいろな個を見てきた大人から見ると、
ナノカは、もう少しソフトだな、と感じる。

ただ、感受性がひたすら強い。人の気持ちを、自分のことのように感じる。
違う立場の人や、社会の違う面が見える。
そして、どんな時も、一番大切なものを、半分、私や大切な友達に分けてくれる。

通知表に、「思いやり」という欄はない。
子が生まれた時、どの親も「やさしい子になってほしい」と思うけれど、
その「やさしさ」を評価したり、振り返ることがないので、
社会の中では、いつしか、軽視されていく気がする。
「思いやり」があったら、1芸入試で、大学入れる、とかないもんね。

なににせよ、親が、それを見失っては、いけない。

いつも、あなたのやさしさに、頭が下がる。
9歳の誕生日、おめでとう。

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