バードモナミに収めるバッジを作る She made budge for Bird Mon Ami, the Cafe. |
バードモナミが、お店を閉めるんだって。
ナノカにそう言うと、「えー!」と言った。
でも、たぶん、よく、わかっていない。
大好きなお友達が、引っ越して、園を辞めた時も、
ふーん、と冷たかった。
そして、半年経ってから、「会いたい」と言いだした。
実感は、たぶん、ずーっと、後にやってくる。
ナノカと、ナノカファーストを始めた頃、
マユミさんから、声をかけていただいて、
商品を置いてもらうことになった。
「ナノカ先生」と呼ばれて、照れくさそう。
でも、一人前扱いしてもらって、
少しずつ、自信をつけていった。
人が成長するには、本物の経験が一番。
ナノカが、ここで得たものは、
お金の経験であり、
アーティストの誇りであり、
大人の社会との接点だった。
作り手として、お店に出入りしてたけど、
「10歳になってから」というルールに従い、
お茶をしたことはなかった。
10歳になって、お客さんになることを楽しみにしてたけど、
その前に、お店が、長いその歴史を、閉じることになった。
「お店が閉まる前に、商品、並べに行こう」
と誘うと、平日、帰宅後だったけど、製作し始めた。
いつもは、平日は、やろうとしないのに。
あと少し。
その時間を、いつもと同じように、刻んでいく。
そうして、ナノカののぞいた、最初の「一人前扱い」を
大切な1ページとして、感謝を込めて、記憶に残したい。
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