市井の人を描いた、歴史小説が好きだ。
歴史上の偉人ではなく、町娘の恋愛や、勘定奉行の葛藤を読んだ時にしっくり来るのは、自分も、市井のひとだからだろうか。
かんころ餅に携わる人々も、みな、それぞれ、家族を持ち、人生を歩み、他の人も感じるような悩みを感じて、生きている。オムニバスのように、絡み合いながら、どの話も、味わい深く、美しい。
そんな中で、今回は一番、自分に近い人を描いてみた。
もらったり、買ったりして、食べる人、だ。
この記事を読む人(長崎県版)の多くは、ここに属してるんじゃないだろうか。
「かんころもちと教会の島」も、「食べる人」が、あるきっかけで、「作る人」に出会っていく話と言える。
今回の絵本は、ノンフィクションだけど、読む人が、「わたし」のように、島の人に出会って、その背景を愛しいと思ってくれたらな、と思う。
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