2020年9月11日

うつくしい楽器 Old instruments

古くなったオニギリを食べて、食あたりを起こした。幸い、食べたのは私だけで、一人で自滅した形だ。 吐いたらすぐ元気になるかと思ったが、夕食を作るほどには、回復できなかった。

ご飯はあったので、台風に備えて買ったレトルトカレーを温めて食べるようにナノカに言って、自分は横になっていた。ひょんな事で、先日の買いだめが役に立つ。 

先日、写真を見て、びっくりした事があった。ナノカの体のシルエットから、完全に子どもっぽさがなくなっていたからだ。どうりで、冷静に一人で、夕食を食べて、お風呂に入り、ピアノの練習をして、ヨーグルトのおやつまで食べてるはずだ。成長しているのだ。 

さて、先日、天草のコレジオ館に行った時、ナノカがオルガンを触らせてもらっていた。イタヅラしそうなほど小さくもなく、けれどこの博物館には珍しい子ども客だったせいだろう。

オルガンは、最初に日本に運ばれてきた菅が悪くなった後、代わりに竹を使ったのだそう。それが再現されている。一緒に触った大人の方は多分、音楽関係者なのだろうか。弾きっぷりが尋常じゃなかった。

この博物館には、古い楽器、グーテンベルク印刷機、南蛮人の衣装などを展示していて、規模は小さいものの、とても興味深かった。ナノカは、東そのぎに来てから、ピアノをリュートの演奏家に習っているが、リュートの展示もあった。 

去年2度ほど、その時代の長崎をテーマにした音楽劇を見に行った。西洋の音楽が、天草や南島原のコレジオで教えられ、奏でられていた時代があった。日本の民謡の中には、その影響を受けたと思われるものがある。そう思って周りを見ると、世界は興味深い。点でおもしろいと感じていたものが、つながる瞬間がある。

そうした感動を味わうためには、人はランダムに、知識や経験を広げておく必要がある。 教養とは、「知ってる」「見たことある」「聞いたことある」の積み重ねなのだろう。それが、別に、即刻、何かの役に立つわけじゃない。材料集めみたいなもんだ。ゆったり構えて、たのしく、集めていきたい。

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