2021年2月24日

菜の花 Her name flower

 


今日は、朝、川べりを一緒に散歩。

ダンスのワークショップで習った、踊りや歌の話をするナノカ。病気になってしまう前日に、参加したダンスに気持ちが向いていることが、わかる。

わたしと相方が、学校を辞めた話を早々にしようと決めたのは、ナノカが学校に行こうとする限り、体調が戻らないと思ったからだ。ソーシャルワーカーさんも、「そこが、スタートじゃないでしょうか」と言ってくださった。

責任感の強い彼女は、今年の目標である小屋作りを、自分の仕事だと思っていた。完成させようと、かなり強い意志で、計画していたので、「今日は、壁張りだ」「そろそろ、窓をつけたかな」と、毎日、気にしていた。旅行の計画も、卒業式の司会も、ぜんぶ、「そろそろ、話し合わなきゃ」と、気持ちから離れない。

でも、学校で、とてもこわい思いをした彼女にとって、そこは危ない場所。責任感と、そこをこわがる気持ちの間で、よくなりかかると、学校に行こうとして、体がすくむ。これでは、一向に、よくなっていかない。

絶対的な終止符を打つことは、むごい事だと思ったけれど、彼女には、これからがある。こんなに、前向きなエネルギーがあふれて、しあわせな空気を持った子なのだから、過去に縛られて、苦しむ必要は、もう、ないのだ。

きっと、心の中には、今も大きな悲しみを抱えているだろうと思う。でも、回復した後に行くべき場所は、楽しかったバレエであり、舞台であり、次の学びの場となった。

半年間、大人の人に混ざって、練習してきた舞台も、降板した。ぐっと成長して、責任ある役をもらって、とてもうれしそうだったのに、ぐったりして、台本を見ることもできなくなってしまったからだ。でも、「体調が悪いままでいる理由」がなくなった今、他のことに、気持ちが行き始めている。近く、行きたいと言うんじゃないだろうか。

菜の花は、甘くいいにおいがして、かわいくて、強い、そして、はちみつ取れたり、油が取れたり、役に立つ花だよね、とわたしが言うと、「食べられるしね」と、うれしそうに答えた。

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