家の中では、楽しそうに過ごせるようになった。ずっと、私の横の、寝座布団1枚分のスペースで、1日を過ごしていたナノカが、初めて、自分から、外を歩きに出た。
ほとんど食べられなかった食事も、すこしずつ、食べ始めた。楽しそうに話して、見た目、いつものナノカに見える。
しかし、楽しくみんなで見ていたDVDが止まって、見れなくなってしまい、悲しい気持ちになった瞬間、あふれたように、悲しみがとまらなくなった。お風呂から上がっても、また、お腹が痛くなり、あふれた悲しみで、涙がポロポロと流れ続けた。わたしも、悲しくて、ポロポロと泣いた。
今まで、受け止められなかった悲しみが、体の奥底に記憶として、たまっている。
体が震えるほどの悲しみを、どれだけ、受け止めてもらえず、絶望したんだろう。
大人は、つまらない生き物だ。本当に、くだらない。なにも、受け止められない。自分の過ちを振り返ることも、小さな人に素直に謝ることも、なにも、しない。
わたしは、代わりに、謝ることも、彼女の納得のいく説明をすることも、できない。
ただ、今まで受け止めてもらえなかった悲しみを、せいいっぱい、受け止めるしかない。
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