ジョンバーニンガム作「地球というすてきな星」の中では、心改める人たちが次々に出てくる。自然を壊し、汚してお金を儲けた人たち。じぶんの神こそ正しいと、言い争う宗教者たち。制服を着て、銃や爆弾で人や生き物を傷つける人たち。そして、最後に出てくるのが、「自分はなにもしない人たち」だ。本を読んでいて、作家が「それも、大きな問題なんだ」と考えているのが伝わってきた。それは、読者への呼びかけなんだろう。 |
こどもは、捨てられたゴミに、イチイチ、腹を立てる。捨てる人は、このゴミがどうなるか、全く考えてない。誰かが拾って、片付けるまで、ゴミは、そこで街を汚し続ける。いつか拾って処理できるゴミは、それでも、マシだが、、、子供は、まっすぐに不正に腹を立てる、良心のいきものだ。そして、そのことで、真理をついてくる。 |
ここでは、「神さま」という、絶対的な存在を口にすると、全ての人が、耳を貸し、次々と問題が解決して行くのだが、それは、夢物語だ。現実では、何が、人の気持ちを変えて行けるのか、今生きている人たちに、答えをゆだねられている。
以下、原文。
それから、こどもたちは、話しかけました。自分は何もしない人たちに。
世界でどんなことが起きているかも、ちっとも気にしない人たちに。
「この世界は、みんなでまもらなくちゃ。だから、もうなにもしないことはやめて、
じぶんたちのまわりでおきていることに、もっとちゅういするようにしなくちゃ」
「何をごちゃごちゃいってるんだ?ぐちっぽくて、ふゆかいな、がきどもが」
世界でどんなことがおきているか、ちっとも気にしない人たちは言いました。
「世界をまもるのに、何もしないでいることはやめなくちゃだと?
いったいじぶんをだれだとおもってるんだ?」
「でも、神さまなんだ。この世界を守ろう、だから何もしないでいることはやめようと、
みんなにいえっていったのは」
「ほんとに、神が、この世界をまもろう、だから何もしないことはやめようといったのなら、いままでのままは、もうやめなくちゃいけない」
じぶんは何もせず、じぶんたちのまわりで何がおきているかも、
ちっとも気にしない人たちがいいました。
ジョンバーニンガム「地球というすてきな星」
「何もしない人」になっていないか、考えさせられました。
みなさん、選挙には、行きましょう。
わたしも、いつも、じぶんの一票は、死票になる事も多く、「何も変わらない」という無力感を感じる事が多いです。
でも、まわりで何がおきていて、何ができるか、考えて投票するだけで、やはり、違うと思います。結果がどうあれ、何もしない人には、なりたくない。
何がベターなのか、子供たちに、どんな世界を残して行きたいのか、希望をもって、投じる一票は、一つの表現だと思います。
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