2019年2月13日

93歳の出勤 93 year old's work

93歳出勤風景。93 year old women's way to travel to her work place.

昨日は、取材予定だったが、インフルエンザのナノカを一人、
置いていくわけにもいかず、一旦、あきらめた。
が、幸か不幸か、前日に、相方がインフルエンザ発症した。

病人に病人を預けて、今期、最後の取材に向かった。

平戸の春日地区「かたりな」では、90歳超えのおばあちゃま達が、
お茶出しをしてくれる。
傾斜の厳しいこの地区で、シニアカーが登ってくる、出勤風景。
とても、ほがらかな気持ちになった。

おばあちゃま達は、自宅の畑で採れた野菜をお漬物にして、
無償で、お客様にだしている。
「すこしでも盛り上がって、子や孫が、
この地区に残って、仕事ができるよう、力になりたい」
との、思いからだ。

自分のひとつの行動で、問題を一気に解決することって、むずかしい。
でも、ひとつひとつ、できる事を重ねることで、
すこしずつ、視野が開けていくことは、多い。
おばあちゃまの話は、その年齢分の重みを持って、
ただ「私も、まだまだ、がんばらねば」という心持ちになる。

おばあちゃまの一人に、かんころ餅のリーフレットを見せると、
「あら!」と言って、自宅に戻って、
自家製かんころ餅を、持ってきてくれた。
作り方で、盛り上がる。なんと、彼女のかんころ切りの道具は、
鎌なのだそう。

かんころ餅の問題が、リーフレットを作って、一気に解決するわけもなく、
むしろ、時間が過ぎた分、状況はどんどん、押し迫ってるわけだけど、
こうして、話が盛り上がってるのを見ると、これも、やはり、
ひとつひとつ、のひとつでは、あるのかな、と思う。

今たずさわってる仕事が、なにかを一気に解決することは、やはりないだろうけど、
また、ひとつ、になっていくよう、ていねいに、関わりたい。
みんなの重ねてきた、歴史を扱わせてもらうのだから。

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