2014年11月16日

リトルアーティスト「収穫祭」Little Artist -still life

第2回リトルアーティストの日。「収穫祭!秋の実りを描こう」というタイトルで、静物画に挑戦。前半は、画材ではない道具ー木の枝とスポンジーを使って、絵を描きました。

それぞれ、果物も持って来てもらいましたが、こちらでも、楽しくなりそうな果物を、用意。
木の枝とスポンジ。「むべ」は人気なかったなあ。
まずは、枝で、いろんな方向から描いてみます。素朴で、かわいいです。
木の枝とインクでは、ラインしか描けないので、とても、グラフィックな仕上がりになります。
これなんか、このまま、オレンジ一色のせて、手ぬぐいになりそう。
次はスポンジで、うすい色から。
だんだん、濃いトーンしていきます。
線が描けない道具に、悪戦苦闘でしたが、なかなか、味わいがある作品が。
子供たち自身は気づいてないかもしれないけど、相当、おもしろい、作品ができました。
大きい子のグループは、トーンを理解し始めてる感じです。
なんか、とても、いやされる絵。
後半に入る前に、世界中の果物画を見ます。スペイン中世の超リアリズムから、セザンヌ、ボナール、マティス、福田平八郎、日本画、マグリット、プッシュピングラフィック、草間弥生のカボチャまで。この後は、自由に描きます。
ペン&インク そして、水彩で着色。マイペースで、進めます。
草間弥生もびっくりの、ゴールドのしましまカボチャと、とても、グラフィックなカボチャ。お見事!
鉛筆で、迷いながらのスタートでしたが、
果物同士の影を見分け、トーンをしっかり、捉えられたので、シンプルだけど、とても、オシャレな一枚に仕上げました。今までより、ぐーっと果物自体の色を抑えられた事によって、全体のバランスをコントロールできています。
体験したばかりのトーンを、描こうと、いろんな画材を試しながらのスタート。
どちらかというと油絵的なアプローチ。果物の表面の複雑なトーンを、塗り重ねて、見つけようとしている。何枚も描いているうちに、つかめそう。
クレパスで挑戦。クレパスは、実は、非常に奥が深い。何色も色を重ねて、ねらった色、トーンを探す。
影や、背景も、描き込んでいく。ぐっと、完成度があがる。発色がいいので、華やかな作品に仕上がった。
色塗り。赤からスタート。光の当たった所を白く残す。
木炭で影を強く、後からつけて、浮き立たせる。
小さく絵を描くのが好きなので、コレクション風に。
高学年グループの机。
低学年グループの机。
最後は、次回の説明。クリスマスにちなんで、「みどり」と「あか」を集めてきます。
絵は、3次元の世界を、2次元に描き移す、という作業。
いろいろな技法と呼ばれるものは、すべて、目の錯覚を使って、「立体っぽく」見せるものだ。実は、影の付け方なんかも、頭で覚えてしまえば、ぐっと、それっぽく、見えるものが描けるようになる。
それを、教えれば、みんな、すぐに上手に描けるようになるのだが、それは「型」なので、何を描いても、誰が描いても、同じ方向に、上手に上手になっていってしまう。
子供たちには、光と影、トーンや周りとの関係、といったものを、自分で感じて、つかんでいって欲しい。だから、まわりくどいけれど、つかいにくい道具で描いてみて、自分で感じる時間を持ってもらうようにした。
自分が描けるものを、自分で描けるように描いているうちは、次のステップには進めない。新しい事を求めて、失敗を重ねてるうちに、ぐっと、可能性が開いていくものなのだが、その作業は、プロでも、しんどい。子供たちは、思い通りの絵が描けず、疲れただろうな、と思う。
でも、みんな、いい絵を描いていた。子供の絵は、いろんな可能性を感じさせて、本当に、見ていて、気持ちがいい。
次回は、混色について、体験してもらう予定。少しずつ、経験を豊かにして、いつか、花開くように、長い目で、サポートしていきたいなあ、と思う。

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