1月29日、平戸市のやよい幼稚園で、親ごさん向けの講演会をする事になった。テーマは、「わたしの、絵本子育て」で、絵本のある子育ての大切さを、自分の体験も通して、話してもらえれば、という事だった。
紹介して下さった方は、幼稚園でボランティアで、読み聞かせをずーっとしている方で、園でも、読み聞かせには、随分力を入れているとの事。「でも、家庭で、読んでもらうのが、やっぱり、一番なので、、、」と。
及ばずながら、なにか、ヒントになるようなお話ができれば、と思っている。
子供が生まれた時、「こんな風にしたいな」とは、誰しも思う物だと思うけれど、私の場合、それが、「本が好きな子に育てたいな」で、目の焦点も合わないうちから、読み聞かせを続けてきた。子育ては思った通りに行かない事も多いけれど、この事だけは続けられ、そして、文字通り、ナノカは絵本好きになった。報われた気持ちだ。
周りの子供たちを見ていても、どの子も、絵本が大好き。普段、読んでもらっていない子供でも、 ナノカに読み始めると、よってくる。そして、とてもいい顔をする。そこには、文句なしに、子供にとって、居心地のいい世界が広がっているんだな、と思う。そんな姿を見ると、少々、出遅れても、絵本の時期には、いつでも、本との接点は、始められる気がする。これが、小学校に上がって、「本を読みなさい」と言い聞かせても、今度は、もうハードルが高くなってしまっていて、苦労しそうだ。
親の方の立場から見れば、いつも雑事に忙しくて、絵本を持ってこられると、「ああ、またか。めんどうくさいな」という気持ちも、すごく、よくわかる。 最近は、聞いていられる絵本も長くなったので、読み終わった途端に、「もう1回」と言われると、「1回っていう、お約束でしょ」みたいに、邪見に断ってる事も、しばしば。でも、気が急いているから、面倒に感じるだけで、実は、絵本を読んでいる時間って、せいぜい5分程度。最初から、歯磨きのように、組み込まれているんだと思えば、たいした事ではない。たまに、それを思い出して、もっと落ち着いて、読んであげよう、と心を新たにする。うちも、そんなくり返しだ。
絵本を何冊も、一緒に読んでいると、ナノカの世界が広がった瞬間に立ち会う事が、よくある。先日は、「ドレミ」という絵本で、バイオリンについて知って、音楽にものすごく興味が出た。
絵本の話を、生活で経験し直す事もある。「こんとあき」で、こんがお風呂に入ったように、ナノカのワンワンも、昨日、お風呂に入った。 先日は、「しろくまちゃん ぱんかいに」のしろくまちゃんが買った「フランスパン」を、買って食べてみた。どちらも、大喜びだった。
絵本がなかったら、こうした経験を、ナノカの中で、彩り豊かに過ごせていたか、と言えば、難しいと思う。1つの体験に、ストーリーを1つ1つ、つけてやるなんて、至難の業だからだ。そして、ストーリーのない体験は、子供の中で、なかなか残らない。フランスパンを食べたからって、どうってことはないだろうし、バイオリンのCDをかけたって、特に、感想もない事がほとんどだろう。
絵本を通して、ナノカと一緒にいっぱい、同じ体験ができて、自分も幸せだ。職業柄、そして、自分も好きで、ひとりでもたくさん、読んできたが、子供と一緒に読むのは、また違う。今しかできない、幸せな時間の1つだと思う。
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