今年度いっぱいで廃校になる北魚目中学校 Junior high school that would be close this spring because of decrease of number of kids. |
塩作り「あかねの塩」 They made sea salt |
廃村を開拓しなおした山村留学の村 「えん」It was village where one family tried to built school for kids. |
今回は、廃校になる中学校を中心に、島の子供達を取り巻く環境、
そして、将来について、考えていきたいと思って、取材に入りました。
島に通い始めた時から、「こども」は
すべてのキーワードになると感じてました。
島の子ども達は、高校を出ると、役場や農協などに一人か二人、就職する以外は、ほとんどが、島外に出て行きます。
ずーっと、そのようにしてきて、数十人の子どもが、毎年、
3月に、船に乗って、出て行き、島の人口が、激減してきました。
そして、もう、新しい人口を生み出す世代がいない集落も多く、
こうして、学校が統合されていくのです。
中学生たちに聞くと、本音は、「島が一番好き。残りたい」でしたが、
「でも、残れない。出て行かないといけない」と考えていました。
島が、若い人を抱えきれない。
これは、島の人の、自己責任だと思いますか?
島に仕事がないから、若い人は、出て行きます。
じゃあ、今まで、島に仕事がなかった時、人は、どう生きてきたか。
自分の畑を耕し、海で漁をし、
そして、あとは、それぞれ工夫をして、少しの現金収入があれば、
生きて行くだけなら、今でも、可能なのです。
ただ、子どもを育て、その子達を、外に出そうとした時、
現金収入が必要になってくる。その現金収入を作るのが、
島の中では、限られてきたのです。
今、首都圏に、どんどん、若い人が集まってきています。
能力を活かす場所を求めて、専門知識を求めて。
仕事を求めて、収入を求めて。
お金は、パワフルに人の流れを、支配します。
いろいろな違和感を感じながらも、大きな流れに乗らなければ、
幸せになれないと思い、中心に向かっていく、価値観。
でも、日本は、都心だけでは、回せません。
食べ物も、道具も、生産しているのは、地方です。
労働で得た、賃金で、商品を買うのは、
正当な行為ですが、作られる地方から、人が消え、
畑が荒地になったら、買う商品がなくなることを、
国全体で、考えて、支えていく必要があると思います。
島の人たちは、早くから、この問題に直面してきたから、
子ども達を、宝物のように、大切にしています。
彼らの人生、彼らの未来、
それを支えようとする、たくさんの大人に
今回の旅でも、出会いました。
島国、日本。
この島で起きていることは、たぶん、
すべての地方で起こるであろうことを、先取りしています。
そして、起きてしまったら、
影響が、しっかり、都会にも、出てくると思います。
たくさん稼いで、高い野菜を買えばいい、でしょうか。
(買えない人が、出てくるでしょうね)
輸入のお米を安く買えばいい、でしょうか。
(しかし、輸入先が大不作だったら?)
旅行しても、のどかな農村風景は消え、
荒れた家屋に森が迫る姿を見ることに、なるでしょう。
不安を煽るつもりではありません。
実際、島にあるのは、絶望ではありません。
人は減っても、まだ、希望と、工夫があるのです。
そのことが、伝わるよう、次回の記事を書きたいと思います。
そして、一緒に、考えてもらえるきっかけになったら、と思います。
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