2019年4月24日

春日のかんころ餅 New Production of Kasuga Village

We toasted the new production of Kasuga Village. Kankoromochi made from Sticky rice of Kasuga.
We demonstrated pounding Kankoromochi. Tourist participated and enjoyed.
Wow, we could phtograph the products with real stair rice field behind.
平戸の春日集落で、4月19日、新しい商品が発売された。
昔ながらの製法で作られた、新しい「かんころ餅」だ。

春日は、キリシタン集落の中では珍しい米どころ。
美しい棚田が、高台まで続き、安満岳からの湧き水が、米作りを支える。
その貴重なお米を使って、かんころ餅を作った。

このかんころ餅は、あえて、カンコロの食感を残すため、
機械でミンチにする工程を省いている。また、砂糖の量も控えめ。
カンコロ本来の味を、味わえるようになっている。

世界遺産になったものの、観光客のお金が現地に落ちず、
受け入れの負担だけが増える、という話は、よく聞く。
人が少ない地域で、もともと観光地でもなければ、
売るものがない、というのは、多くの世界遺産資産に見られることだろう。

でも、世界遺産登録は、チャンスでもある。
人がやってくる。現地の物を売り、雇用を生み出し、
次の世代を地域に残し、文化を継承していくチャンスだ。

地域によっては、焦って、よそから持ってきた商品を並べたり、
ラベルだけ、張り替えたもの(◯◯サブレ、◯◯まんじゅうの類)を
売ったりするが、そんなものは、観光客も喜ばないし、
実際、それで、現地に落ちるお金はわずかだ。

そんな中、春日では、主な生産物である棚田米を使い商品を作った。
棚田の維持にもつながり、
また、文化的背景もしっかりあり、
旅行者が、後々まで、思い出すような商品でもある。

新発売のこの日、私は、試食を焼く網の前に立ち、お手伝いをしていた所、
フランスのテレビ局が偶然、立ち寄った。
プロデューサーは、景色を主に、撮影して回ってきたが、
かんころ餅を食べて、おいしい!と言ってくれた。
私は、うれしくなって、かんころ餅の背景を説明すると、
「これこそ、ここの文化」と、撮影していった。
フランスで、かんころ餅が放送される!
とても、うれしかった。

今まで、日本の全国の人にも、その文化を知ってもらいたいと
去年は東京に行き、話をしてみたけれど、
都会の生活からかけ離れているからなのか、
紹介してもらえる媒体は、見つからなかった。
もしかして、海外メディアの方が、興味を持ってくれるのだろうか。

棚田に水が入り、谷を渡る風が、水面を波立たせる。
さっそく、カエルが泣き声をあげる中、
希望を感じる、さわやかな、発売日だった。
「いい風が吹いてますね」と、声をかけると、
春日の人たちも、笑顔で、はい、と答えた。

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