Mainichi Times May 28th issue. |
Arifuku Cathedral and Satsuki's farm and huge onions |
県外から見ると、長崎県全体が、待ち望んでたように見えるのでしょうか。
この記事を書くのには、いつも以上に、苦労しました。
いろいろな人の顔や、気持ちが浮かびました。
上五島の文化を守りたい気持ちは、みな、一緒。
だからこそ、複雑でもある。
教会は、信徒さんの持ち物です。
彼らの先祖が、年収の何倍ものお金を寄付して、資金にし、
石を運んだり、貝を焼いて漆喰を作ったり、労働し、建てたもの。
今も、毎日、信徒さんが順番に、掃除をして、花を飾り、
電気代や燃料費を支払って、維持をしている。
彼らの祈りのための場所です。
だから、それを、県が、人を呼び込むための材料にしてないか、
旅行会社が、無責任なツアーを組みはしないか、
不安な気持ちになります。
一方、人の流れが、島の運命を左右し、
それが、教会や、島の人の暮らしを
守ることにもなるという面も、あります。
敬意を持って、旅をしてもらえるよう、
歴史を知ってもらい、文化を知ってもらい、島の現状を知ってもらい、
ここにしかないものを味わってもらいたい。
そういう思いで、記事を書きました。
思慮深い旅人、というのは、教えてもらった言葉ですが、
いい言葉だな、と思います。
そして、自分も、そう、ありたいな、と思います。
ここで起きていることは、
多かれ少なかれ、日本の地方で起きていること。
人口減が止められない地方では、産業を起こそうとしても、
簡単なことではなく、
それが、借り物だったり、頭でっかちだと、
定着しない上に、もともとあった、
残っている文化を損なうことすらあります。
いい結果が出るように、祈りたいです。
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