江袋の教会脇に復活した芋畑 |
江袋の交流センター |
旧鯛ノ浦教会 |
被曝レンガ |
8月3日、「かんころもちと教会の島」が出版されました。
思い立って、出版日当日、一泊二日で上五島に行くことにしました。
協力してくれた方々に、1冊ずつ、手渡しながら、回る旅です。ほんの数分、顔を見て、絵本を手渡し、よかったね!と声を掛け合って、 別れる。その繰り返しでしたが、手渡しができて、本当によかったです。集落の人が喜ぶ姿を見て、ホッとしました。
江袋には、交流センターが新しくできていました。かんころ餅の展示がされていて、トイレもありました。
鯛ノ浦の修道院で、シスターに、ご挨拶に行きました。旧鯛ノ浦の教会は、被ばくレンガが使われています。建物が、所々、傷んだところがあって、きっと修復がここも、必要なのだろうなあ、と思いました。
絵本にも出てきた赤波江教会も、近く、閉じるかもしれないとの話を聞きました。現実的に、過疎化の波は寄せてきているのを、感じました。
同時に、2代目花野果さんは、新しい工場兼カフェをがんばって運営している様子も見てこれました。
改善されていくこと。縮小していくこと。消えゆくもの。復活するもの。新しく入ってくるもの。
島は、現実です。感傷的なお話ではありません。積み重ねている毎日が、そのまま、お話なのです。
その後、実家の片付けに、強行スケジュールで片道15時間以上車中往復をして戻ってきました。翌8月9日は、長崎の原爆記念日。台風の影響で、ナノカの平和学習の発表は休校になってしまいましたが、家族で、テレビで式典を見て、黙祷をしました。
わたしは、リアリストでありたいと思います。理想は理想で必要なことだけど、その高さにこだわると、絶望で、一歩も動けなくなる。シスターも、「現実を受け入れて、今、できることを楽しむようにし、がんばって生きていきましょう」と声をかけてくださいました。
現実から目を背けて、一歩目を歩まないでいる限り、きっと、世の中は好転していくことはない。悲観主義も楽観主義も、動かなければ、一緒のこと。平和は、信じる人たちによってしか、成し得ないのだと思います。
現実に向き合うことは、すこしばかりの、心の強さが必要だと思います。子どもが、その辛さと戦っている姿を、時折、見かけます。すこし、背中を押して、支えてやる。毎日、現実を一歩ずつ歩める助けをする。そのことで、わたしたちも、強さを持って、がんばって生きていくことを、また学んでいる気がします。
島の人たちに久しぶりに会って、そんなことを、思いました。
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