保育園に行く布バックを手に。カバンに本人が入りそう。 |
作ったものは、全部、首に。こっちの袋は5年使ったね。 |
今では、自分で考えて、紙を選び、切り、貼り、ものを作ることができ、 |
お友達に、自分の言葉で、手紙を書くことができます。 |
今日3月23日をもって、ナノカの登園生活は、終わりを告げます。
たまご、みたいだった、歩くのがやっとの、小さな人が、
おっぱいを卒業し、オムツを卒業し、宇宙語を卒業し、
象形文字がいつしか通じる文字になり、顔らしき絵を描き始めたと思ったら、
手が生え、足が生え、そして、5頭身ぐらいの人を描くようになりました。
人には、それぞれ、生まれながらに、性格があって、
それが、ぱっと見、とても、つきあいにくいことは、
小さな人の中にも、あります。
うれしいのに、うれしいと言えないこと。
朝のあいさつを、絶対に、しないこと。
失敗する前から、失敗するのを想像して、泣いてしまうこと。
そんな、おつきあいが難しい部分を、
「ナノカちゃんらしいや」と、笑って、認めてもらってきました。
おかげで、
小さな声で、たまに、勇気を出して、あいさつをするようになり、
泣く回数も、ぐっと、減りました。
まだ、元気なあいさつ、いつも笑顔、ではありません。
でも、それが、すべての子の、答えじゃない。
思い出すのは、園庭で、小さな女の子たちが集まって、
砂でケーキを作っていたことです。
とちゅうで、だれかが、先生たちが丹精を込めて
植えた花壇の花を、ちぎって、ケーキに飾ってしまいます。
すると、すこし、タガが外れて、何個かの花が、もぎとられてしまう。
でも、根こそぎは、取らないんですよね。
そして、先生も、ある程度は、見過ごしてくれる。
あんまりに、かわいいから、ちょっとだけ、取ってしまう。
でも、心のどこかに、「これは、ダメだなあ」ていう良心のささやきもある。
ささやかな花に、彩られたケーキを、「ほら」と見せられ、
お母さん達は苦笑い。
これ、でも、もう年長さんになると、しないんです。
ある年齢の、かわいいなあ、と、ダメかなあ、のはざまを
ゆれる時期にだけ、起きるんですよね。
春の小さな楽園だと思いました。
小さな椅子、小さな机、そこに腰をかけ、先生とおしゃべりしながら、
先生のお手伝いをする姿。
小さいサイズで、立派に、役に立っている。
「できるよ」「やってあげるよ」で、あふれた心。
その時代時代で、求められることがあります。
それと、合わなくて、心や体が、ついていかなくなることも、あるでしょう。
でも、ちいさな心が、優しさを持っていたこと。
誇りを持っていたこと。隣の子を思いやり、できないお友達を手伝い、
同じことを繰り返し挑戦して、克服したこと。我慢したこと。
他のお友達の良さを認めたこと。ひとつのものを、シェアしたこと。
それは、変わらない事実。
わたしも、その姿を忘れないよう、娘を見守っていきたいです。
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