2016年3月11日

5 years 5年目

あの日から、5年が経ちました。

今年のお正月は、1年半ぶりに、仙台に行ってきました。
前回とは違い、街から、明るさを感じました。
もちろん、大切な人を失い、生活の基盤が崩れてしまった人たちには、
今も、重く、辛い日が続いているのでしょうが、
街が、明るさを取り戻していることには、うれしく感じました。

相方の実家は、多くの犠牲者が出た、若林区の川向かいにあり、
閖上は、彼の少年時代の遊び場でした。
生まれて半年のナノカを連れて、震災後、初めて、帰省した時は、
漁船が道路に乗り上げたままになっていて、
沿岸部は、殺漠とした空き地が、延々と、続いていました。

前回、1年半前に訪れた後、3歳のナノカが
様子がおかしくなり、1週間後に泣きながら、
「みんな、びしょ濡れだった」と言い出しました。
私は、そういう現象に、半信半疑な人間ですが、
まだ、小さな子供だし、いろいろ、見えたのかもしれないなとも思います。

あの日の後、原発事故があり、日本中が、ただ、まっすぐ
復興に向かって、突き進む、ということで、まとまれなくなりました。
それ以外にも、異常気象、紛争、テロなど、世界中に不安要素が山積。
10年後は、20年後は、同じように、過ごせているのだろうか?
こどもたちは、おだやかな春を迎えているのだろうか?

私は、「花は咲く」の歌が、好きです。
昔から、平和を考える時、必ず、象徴的に「花」を思ってきました。
昔、ニューヨークの友達と平和のポスターを描いた時も、
私は、「花」をテーマにしました。
食べられるわけでもない、でも、人には必要なもの。
戦争中には、育てているだけで、非難されたこともあったと柳宗民が言ってました。
でも、兵隊さんが見つけて、「花だ!」と笑顔になったそうです。

100年後の春も、おだやかに、家族の姿があると信じたい。
これからも、花を平和な時間と絡めて、作品を作っていけたら、と
思います。








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