無人島となった野崎島。鹿の島となってます。People left Nozaki Island and only deers (and boars) lived now. |
日宋貿易時代の焼き物の破片。lots of pieces of ceramics found. This piece was more than 1000 years ago. |
野崎教会one of the World Herritage, Nozaki Cathedral. |
舟森集落跡。急な坂を登って、当時の暮らしを感じる。Funamori Village ruins. Sharp slope. |
島民19人の納島。Nou Island, famous for precious peanuts production. |
幻の落花生。almost extinct peanuts. great quality. |
活版印刷。Letter press print. |
会えない人に会い、歴史も、現在も、肌で感じることができた、旅でした。
今回の取材を通して、感じたものは、
「お金」というものが、社会を変えた「大きな、流れ」です。
それが、いい事だったとか、悪かったとか、どこかの部分だけ切り取って、
議論しても、答えは出ない。
ただ、
「生きる」「食べる」が、「お金」で語られるようになって、
より、地方と都市部の溝が拡がって、
人が、ものすごいスピードで流れ出して行ったのを、感じました。
今でも、都会の人が、たった1時間で稼ぐ「1000円」というお金を、
一つの畑で、1年中世話をして、工夫や経験を重ね、天気のリスクも背負って、
ようやく生み出す、農産物で稼ぐことは、どう考えても、同じ労力では済まない。
そうした、生産物を現金に換えて、子を、都会の教育機関に
送り込むことが、どれだけ、厳しいことか。
教育を、高価な値段で(都会の人と同じ値段で)買わなきゃいけないのに、
地方で作られるもの(食料などの、すべての人の命を支えるもの)は、安く売られる。
そういうのを、「格差」というのだな、と実感しました。
納島の落花生は、ただいま、4世帯が作っています。
赤土と砂地が入り混じった島に、潮風がふきすさび、
その中で、農薬も、水すら、与えず、ただ、ひたすら草抜きをして、
育てられる、まぼろしの落花生。
味は濃厚で、全国から、引き合いがあるものの、風前の灯。
そして、いくら欲しいと声をあげても、島に残り、畑を守る
次の世代はいません。
取材という旅だからかもしれませんが、
私は、旅で、多くのことを、知りました。
頭で知っていることと、肌で感じることは、違います。
人に会い、その人の人生を知れば、時に涙を誘い、
時に憤りを感じ、時に一緒に、笑顔になります。
そして、知識に、血が通うのです。
ぜひ、「シマへ」旅に来てもらいたい、と願います。
情報発信の中心に近くて、大きな経済活動がある所の価値観だけが、
世界ではないのです。
当たり前だけど。
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