創作活動というのは、個人的なものと思われています。学校でも、家でも「じぶん」を見つめて、「じぶん」を表現することを求められるのが、ほとんどでしょう。でも、実社会では、いろんな場面があります。大きなプロジェクトをみんなですることもあるだろうし、共同で何かを作っていくこともあります。
自分の思い、相手の思い、全体の目的などを、話し合っていき、その中で自己実現もできたのなら、すばらしい機会になるだろうなと思いますが、学校の大人数と限られた時間、固定のメンバーでは、お互いの顔色を見て、現状、すぐには難しいだろうな、と感じます。
ということで、リトルアーティストで、共同作業を取り入れたプロジェクトをやってみたい!と、ずっと考えていました。今回、コロナがちょっと落ち着いたこの時期を見計らって、やってみることにしました。
みんなで大きな紙をつかって1枚を描くのではなく、 それぞれの屏風型の長細い紙を、並べて1枚とすることにしました。
平和に関するイメージを、みんなであげていって、それから、どんな風に取り組むかも、話し合います。みんなで大きな一枚を描くか、一人一人が考えた絵を描いて、つなげるか。
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参考作品を見る。それから、話し合い。
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それぞれ、自分の絵を描いてみることになった。 |
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おや、太陽が何個もある。川が途中で切れてるよ、など、気づいたことを、アイデアを出し合って、修正していく。 |
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それを、並べて、下がきしてから、それぞれで仕上げる。 |
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並べると、1枚の作品となり、それぞれも、絵になっている。 |
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自然の中で、本を読む。静かな、日本画のような構図と、抑えられた色彩。ていねいに塗りこむことで、淡い背景の中で伝えたいものに目が行くように構成されています。 |
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山並みと木々と人を、春夏秋冬を一枚の中に取り入れたて描き、シンプルな形の連続が、デザイン画のように、おもしろいものとなっています。遠近があって、楽しい構成になっています。 |
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このまま手ぬぐいにしたくなるような、全画面をとてもにぎやかに構成した作品。長四角のくせのあるキャンバスの形を、めいいっぱい楽しく彩りました。色の配色も赤が活きる、黄、水色、緑、茶がちょうどいい配分で全体に散りばめてあります。 |
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描きたいもの(気球)がどっしりと描かれていて、楽しい色で描けました。楽しさが伝わってきます。魚の模様とか、気球の模様とか、細かい所に個性が光っていました。大きな紙だったけど、よく集中して、全体を見れていました。 |
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独特の淡い色合いで、夕焼けの空をきれいなグラデーションで、楽しそうに描いてくれました。鳥さんたちも、いろんなタイプがいて、空が大きくて、気持ち良さそう。大きな画面なのに、臆せず、自由に描いてくれました。地面に選んだ黄茶色もいいですね。 |
最初はシャイになってしまい、また難しい質問も多かったので、言葉がなかなか出てこない場面もあったけど、手を動かしたり、図になったものをみることで、徐々にまとまっていきました。
「個性」をのばせ!とはいうものの、個を強調し合うだけでは、社会ではうまくいかない場面も多いと感じます。「個」がそれぞれ、生き生きとするためには、社会や人とのコミュニケーションが大切な場面も多く、今回のプロジェクトは、個とコミュニティが両立できることを意識しました。
実際、子ども達は、互いにコミュニケーションをとりながら、それでも、自分の世界を作り上げていて、こんなのもいいなあと思わせてくれました。また、取り入れたいと思います。
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