8月13日、お盆の真っただ中、私たちの家族は、上五島に向かった。
佐世保からでも、片道2時間半の船旅は、それなりに、負担感がある。
船は天候によって、たびたび欠航するし、出発しても、揺れることも多い。
ましてや、大阪、名古屋、東京などの遠方からとなると、
移動は、1日仕事である。
それでも、人は、帰って来る。
島の人口は、この時期だけ、膨れ上がる。
その様子を、肌で感じたいと思って、無理やり上陸。
そして、帰省して集まっているところに、
混ぜてもらうことにしたのだ。
そこで触れた「海」「教会」は、
私の知ってるどの海水浴場とも、建築物とも、違った。
美しいリゾートや、海外の有名な教会には、行ったことのある人は、
多くいるだろうと思う。
でも、この、誰かの思い出であり、誰かの心の支えである場所を
体験することは、簡単にできることではない。
わたし達家族は、ここで、かけがえのない人同士が
過ごす夏を、一緒に、過ごさせてもらったのだ。
やりたいこと、学びたいこと、があれば、若者はまず、外へ出て行くのが自然なこと。
そして、ひとたび、出て行った人が帰ってきて、
都会にあるような、仕事を見つけることも難しい。
だから、人は、地方から、どんどん、流出していくのだろう。
でも、だれが、故郷を守るのだろう?
帰る場所は、だれが、残すのだろう?
この日本に、なにが、残っていくんだろう?
「あなたが残したいものは、なんですか?」
そう、聞かれている気がした、夏でした。
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